「競売の3点セットってなに?」

競売が始まると間もなくして、裁判所(執行官と不動産鑑定士)が調査のため、競売の対象となる物件を見に来ます。
(※物件調査当日に、立ち会わない所有者の方もいらっしゃるようですが、立ち会う事をお勧めします。)

その理由は、「3点セット」と呼ばれる資料を作成する為です。この3点セットを見て、競売の入札希望者はいくらにするかを検討します。競売物件の中は当然見れませんので、この資料しか具体的な判断材料がない、ということになります。内容次第では、売却価格が大きく変わってくるため、とても重要な資料となります。

・物件明細書 作成者:裁判所の書記官

3点セットの中で一番重要で、物件に関わる権利関係や買受に関して重要な事項、注意点が記載されています。

・評価書 作成者:不動産鑑定士
物件の基準となる価格(基準価格)及び評価の根拠となる事項(算定式)、都市計画法、建築基準法などの公法上の規制が記載されています。物件の価格は、競売市場修正がされ、市場の相場よりも3割前後低い価格になることが多いです。土地や建物、設備についても、不動産鑑定士の目線で特記事項が記載されています。

・現況調査書 作成者:執行官
物件の形状、占有関係やその他の現況について記載。調査日に立ち会った、所有者や居住者の陳述なども記載されています。物件の外観や室内写真も載りますが、個人情報に関わる物が写っているとき、大抵の裁判所は加工処理を施し、その部分は見れないようになっていますのでご安心ください。

この3点セットが出来上がると、今後の入札期間・開札日の日程が決まります。所有者の方には、その日程と基準価格が記載されたものが、裁判所から送付されます。裁判所からの連絡はその内容だけです。所有者の方が3点セットを目にする機会は、自分から調べない限りありません。3点セットを見る方法としては、所有者本人であれば(身分証の提示が必要)裁判所で手続きの上、見ることができます。その他の人が見る方法としては、入札期間の2週間前から裁判所またはWeb(「BIT(ビット)不動産競売情報サイト)で、所有者の氏名等の個人情報以外、誰でも閲覧ができます。
この時期になると、3点セットを見た入札希望者が現地を訪れ、前面道路から外観写真を撮影したり、周辺環境を調査します。入札者の大半は、再販売目的の不動産会社です。もし、敷地内に入ってくる人がいたら通報して問題ないのですが、裁判所を名乗って訪問してくる悪徳業者も中にはいます。裁判所は必ず事前連絡の上、訪れますので、突然の訪問者は全て偽の業者になります。十分にご注意ください。