「競売が取下げになる!?無剰余(むじょうよ)とは?」

競売の申し立ては、申立てした債権が(裁判所に)認められれば誰でも可能ですが、競売開始の決定を受けた後でも、抵当権者の残債と対象物件の評価額により、その競売の申し立てが取下げとなるケースがあります。

図)競売のおおまかな流れ

<無剰余とは?>

<無剰余になるケースとは?>

<無剰余にならず競売続行のケースは?>

<無剰余とは?>
住宅ローンの債権などで、抵当権がついている(優先順位一番がいる)不動産の競売を、抵当権が無い他の債権者が申し立ててきた時、誰が優先されるのか?それは申し立てをした債権者でなく、抵当権者です。せっかく自分で申し立てをして、競売で売却されても、先順位の債権者に優先的に返済が回されてしまいます。
優先順位一番ではないが、競売申し立てをしてくる債権者は、どのようなケースかというと、たとえば「車などのショッピングローン、キャッシング、個人(親族や知人等)」など様々なケースが考えられます。(不動産担保以外の強制競売のケースが多いです。)ちなみに競売事件の多くの原因は、「住宅ローン」によるものです。申し立てをするのは、当然一番の優先権をもった金融機関(抵当権者)です。
一番の債権者に配当が回り、申し立て者に配当が回らないと裁判所が判断した時、申し立て権者に「このまま競売をしても、あなたは回収できる見込みがありませんので、競売を取り下げますか?」と通知を送ります。競売をしても、自らの配当が見込まれない時、大半の申し立て権者は取り下げます。これが無剰余といわれるものです。無剰余の判断はいつされるのかというと、物件の調査書類である「3点セット」の評価額が出た時点で、裁判所が判断します(物件の基礎価格というものが基準となります)。無剰余となると、所有者には無剰余の決定通知が発送されます。

<無剰余になるケースとは?>
・競売物件の「売却価格は1,500万円」のケース
(※諸費用等は省略しています)

債権の残り 売却後の返済金(配当金)
一番の抵当権者

(A銀行)

2,000万円 1,500万円
競売申し立て者

(B社)

300万円 0円

◆上記のような、結果が予測される場合、B社は競売を無剰余で取り下げます。

<無剰余にならず競売続行のケースは?>
・競売物件の「売却価格は2,300万円」のケース
(※諸費用等は省略しています)

債権の残り 売却後の返済金(配当金)
一番の抵当権者

(A銀行)

2,000万円 2,000万円
競売申し立て者

(B社)

300万円 300円

◆上記のように完済とならなくても、ある程度の配当が見込まれる場合は、B社は競売の手続きを進めます。