顧客の不渡りで任意売却。工場と自宅をリースバックし再出発

ご相談時のお悩み・ご経緯

ご相談者

埼玉県 I. A.様
職業 建設業 工務店経営
年齢 62歳
家族 妻
【戸建て・工場】
事業用残債務 4,100万円
時価 5,500万円
地元で工務店を経営しており、事業は父から譲り受けて創業50年を超えています。神社や寺の改修工事を主に請け負っていますが、近年は大きなプロジェクトが終わると仕事が途切れることも。

そこで、ビルや工場の改修工事も始めることにしたところ、数件は順調に工事を受注することができました。元請け業者さんからの仕事ということもあり、工事単価は高くありませんが、間をつなぐ分にはとても助かりました。

ところがある日、予定の入金日になっても元請け業者からの支払いがありません。何かの間違いだと思い、社長さんの携帯に電話をすると、「不渡りを出した。そちらへの支払いもできない」と言われてしまいます。「そんなバカな話があるか!」と憤慨しましたが、結局どうにもなりませんでした。

売上の7割近くを占めていた会社からの支払いがなければ、事業の継続なんてできる訳がありません。そんな中でも、従業員がいなくなってしまうと、職人なしでの事業継続は到底できないため、従業員に支払う給与は自分の貯金や定期を解約して、どうにか捻出しました。しかし、自宅と敷地内にあるプレカット工場を担保にした事業用融資の支払いが遅れてしまいました。

事業用融資をした取引先の金融機関とは長年の付き合いがあり、話をすれば待ってくれるだろうと思いましたが、「3ヶ月遅れるようであれば、競売にかける」と言われてしまいました。このままではまずいと思い、慌てて他の銀行をあたってみましたが、いままで付き合いもないのに、この状況で融資してくれる金融機関などある訳がありません。

事業用融資の借入の約4,100万円に対して時価総額は約5,500万円。金融機関からは「普通に売却すれば、一括返済してお金も残りますよ」と言われましたが、売却したら事業を継続できません。

会社は我が子と同じという想いで、ずっと経営を続けてきました。ましてや、親父から譲り受けた土地と事業です。売却なんてしたらお墓参りもできなくなります。父の代から働いている職人だっています。とてもではないが、「売却して返済だけは避けたい」と思いました。

心情的な部分を差し置いて考えたとしても、地元で長年商売をしているので、売却してこの場所を離れるとなると信用を失い、会社を存続させられません。また、プレカット工場を1から建築してとなると費用もかかりますし、その間の仕事も受けることができなくなってしまいます。

このように、問題が山積みでどうしたらよいのか分からずに困っていました。そこで、税理士に相談したところ、任意売却という競売を回避する方法があることを教えてくれました。

地元で知り合いの不動産会社はいくつもありましたが、自宅と工場を売却したという噂が広まれば商売に影響が出ます。それに、うちは本家なので、親族を余計に心配させてしまいます。そのため、任意売却の相談先は地元の不動産ではなく、インターネットで検索して探すことに決めました。

任意売却を専門で取り扱う不動産会社は他にもいくつかありましたが、その中でもリースバック(任意売却後に賃貸する)に強く、買戻しも可能であるミライエは、東京の会社だし相談しても安心だろうと思い、さっそく問合せをしてみることに。

私の希望は「地元の人に誰にも知られずに任意売却を行うこと」と「将来的に、親父から譲り受けた土地、工場を買い戻すこと」の2つです。こうした思いを抱えながら担当者と話をするうちに、わたしの問題を解決してくれるのは、ここしかないと思うようになり、明るい希望を持って任意売却の依頼をしました。

しかし、後々になってよく考えてみると、「世間一般的にニーズのないプレカット工場と自宅を4,100万円で買う人なんかいないんじゃないか?」と心配にもなってきます。

不安を解消するべく、ミライエの担当者に電話をすると、
「債権者とも話しましたが、今回のI. A.様の案件は、債務より土地建物の時価が明らかに高いので、完済での売買になります」
「売買価格は4,100万円になります」
「もう前向きに興味を示している個人投資家さんがいる」
とのことでした。

うちの家内(I. A.様の奥様)が不安がるという事情を汲み取ってくださり、家内の不在時に自宅と工場の内見を行うことに決まりました。内見当日は、投資家さんとお会いして、事業に対する想いや、今後神社の大きな改修工事があることなど話しました。

また、買い戻す時期や買戻し方法についてミライエの担当者も交えて提案してもらいました。リースバック期間の家賃の支払いについては、良心的な家賃設定にしてくれたおかげで、「これから頑張っていこう」という前向きな気持ちになれました。

結果、最終的には売却後のリースバックもできました。売却手続きも当初望んでいた通り、地元の人や親族に知られずに進めてもらえて満足です(昔から働いていた職人には、今回のことは話していました)。

ミライエの担当者から「買戻しまで頑張りましょう」と温かい言葉をもらったことで、色々な感情が入り混じり、涙がこぼれてきました。 

I. A.様のご感想~すべての手続きを終えられて~

ひとまず事業を継続することができました。いままでは、神社からの仕事があるからと少しあぐらをかいていた部分があったと反省しています。この売却をするまでの期間に、自分の会社の強みに気づくことができました。これからは、その強みを生かして、自分たちにしかできない新規事業にも取り組んでいく予定です。

リースバックしたあとも、ミライエさんが管理の窓口になってくれるということで、安心しています。わたしにとって良い条件で取りまとめてもらい、感謝しています。これで、穏やかな気持ちで父の墓参りもできます。

担当者からの声

担当者

担当者より

相談者I. A.様の会社は、地元で有名な宮大工です。物件の査定で自宅に伺ったときも、仕事で取引のある業者さんが土産を持ってきたり、近所の人が出入りしたりしていて、地元で愛されている会社であると感じました。

取引先や近所の方に売却してリースバックすることを知られたら、仕事への影響にとどまらず精神的にも苦しい状況に追い込まれてしまいます。そのため、売却を進めるときは、自宅に伺う際や電話をかける際なども周囲に人がいないかどうか注意することを心掛けました。

解決にあたって重視したポイント

I. A.様からは、工場とお父様から譲り受けた土地への強い思い入れを感じました。そこで、会員の個人投資家さんには、案件を紹介する際に次の2つの条件を了承していただきました。

・買戻しが前提であること
・許可なく物件や周辺を見に行くことを禁止とすること

会員の投資家さんとは強い信頼関係ができていますので、情報漏洩することなく安心して解決に向けた手続きを進められたと思います。今後は、I. A.様が自宅と工場を買い戻されて、また笑顔でお会いできるのを楽しみにしています。

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初期費用や持ち出し費用無し

解決事例

  • コロナでお店が閉店に。リースバックで住み続けることに成功

  • 元請け会社の不渡りで資金難に、リースバックで事業継続

  • 収入減で競売に。雨漏りなど不具合を直してもらいリースバック

  • 調整区域内の物件であきらめていた…買戻しも可能に

  • 離婚調停の中で任意売却に成功

  • 任意売却はできなかった。しかし競売落札でリースバックができた

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