【神奈川】ゼロゼロ融資後の倒産件数は?いざというときの任意売却
- 2023.10.23
- お役立ち記事
2023年7月以降、元金据え置き期間が終了し、ゼロゼロ融資の返済にお困りの方が増えているようです。実際、倒産する企業は全国的に増えており、神奈川県でも増えていると言います。 そこで今回は、神奈川県内でゼロゼロ融資後に倒産した企業の件数について解説します。
本記事は、ゼロゼロ融資後に倒産する企業が多い理由や倒産を防ぐ方法(返済条件の変更・任意売却)も紹介していますので、返済にお困りの方は、ぜひお役立てください。
2023年上半期に神奈川県内で倒産した企業の件数
2023年上半期(1~6月)に神奈川県内で倒産した企業の件数は、以下の通りです。全体での倒産件数および「新型コロナウイルス」関連の倒産件数は半期最多となり、ゼロゼロ融資後の倒産件数は17件に上りました。「新型コロナウイルス」関連倒産件数は、前期64件および前年同期63件を上回り、東京・大阪に次いで全国3番目に多い件数となりました。
2023年上半期 | |
---|---|
倒産件数(総計) | 253件 |
「新型コロナウイルス」関連倒産件数 | 70件 |
ゼロゼロ融資(コロナ融資)後の倒産件数 | 17件 |
出典:帝国データバンク 神奈川県内の「新型コロナウイルス関連倒産」動向調査(2023年上半期)
帝国データバンク 神奈川県「コロナ融資後倒産」動向調査
神奈川県内でゼロゼロ融資後に倒産した企業の件数
では、データを年別あるいは月別で見ると、どんなことがわかるでしょうか?
<2021年から2023年7月までの倒産件数>
2023年(1~7月) | 2022年 | 2021年 | |
---|---|---|---|
件数 | 20件※ | 9件 | 5件 |
※2023年1~7月の間、ゼロゼロ融資後に倒産した企業の件数は全国354件。
出典:帝国データバンク 神奈川県「コロナ融資後倒産」動向調査
上の表を見ると、神奈川県内でゼロゼロ融資後の倒産件数が年々増えていることがわかります。特に驚くべきは、2023年は7月までの倒産件数が、昨年(2022年)1年間の倒産件数を既に越えているということです。
<月別(2023年)の倒産件数>
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
件数 | 1件 | 2件 | 2件 | 1件 | 6件 | 5件 | 3件 |
出典:帝国データバンク 神奈川県「コロナ融資後倒産」動向調査
上の表を見てわかるのは、4月までは1~2件で推移していた倒産件数が、5月以降は5件前後まで増えているということです。また、7月は3件に微減したものの、今後も倒産件数の増加が見込まれます。2021年3月末に民間金融機関の申し込みが終了すると聞いて、駆け込みでゼロゼロ融資を申請した方が少なくありません。その際、据え置き期間を3年に設定し、これから返済が始まる方も多いと考えられるためです。
ゼロゼロ融資(コロナ融資)後に倒産する理由
ゼロゼロ融資を利用した後に倒産する企業が多い理由は、さまざま考えられますが、次の3つを理由にやむを得ず会社を畳むケースは多く見受けられます。
業績回復が遅れている
ゼロゼロ融資を利用した企業の中には、元金の返済が始まる前に経営改善できた会社もあれば、一方で経営を立て直せなかった会社もあります。実際、コロナ禍以降「販売不振」を理由に倒産する企業が増えているようです。
仕入れ価格が上昇した
最近、物価が上昇している影響で、今まで通りにはいかなくなり、悲鳴を上げる企業が相次いでいます。コストが高くなると、せっかく売り上げを伸ばしても、その分だけ得られる利益が減ってしまいます。
経営者が精神的に追い詰められてしまう
精神面も無関係とは言えません。借金は人によって、いくら抱えていても平気な方もいれば、少額でも追い詰められてしまう方もいます。ゼロゼロ融資で当面の資金繰りを維持できても、いずれは返済しなくてはいけません。借金問題を自分ひとりで解決するのは大変です。限界を感じたときは、金融機関や不動産業者の担当者、弁護士など、まずは信頼できる人に相談するようにしましょう。あまり背負いすぎないことが大切です。
ゼロゼロ融資が返済できない時の対処法(倒産を防ぐ方法)
ゼロゼロ融資が返済できない時は、次の対処法が有効です。
- 返済条件の変更(借り換え/リスケジュール/据え置き期間の延長)
- 任意売却
以下では、それぞれ詳しく解説します。
返済条件の変更(借り換え/リスケジュール/据え置き期間の延長)
返済が厳しい時は、金利を変えられないか?月額を減額できないか?返済期限を後ろ倒しにしてもらえないか?借り入れ先の金融機関に交渉してみましょう。たとえば、下記の3つは、借金が返済できない時によく行われる方法です。ただし、債権者から同意を得られなかった時など、実現できないケースもありますので、ご注意ください。
- 借り換え:ある金融機関から借りた借金を新たな借り入れ先から低金利で借りた借金で返済し、返済額を減額すること。
- リスケジュール:返済額や返済日を見直してもらうこと。
- 据え置き期間の延長:返済猶予をもらうため、元金の返済開始期日を遅らせること。
任意売却
ゼロゼロ融資が返済できない時、住宅や会社が入っている建物を任意売却して借金を返す手もあります。任意売却とは「借金の返済に困ったとき、売却代金を返済費用に充てるため、債権者の同意のもと不動産を売却すること」です。任意売却には以下のメリットがあります。
- 競売を回避できる
- 売却代金を手に入れられる
- 同じ場所に居続けられる(リースバック)
- 数年後に買戻しできる
- 売却代金から引っ越し費用を捻出できる
- 売却後に残った借金を無理なく返済できる(分割払い)
- 借金の返済に追われていたことを近隣住民に知られずに済む
まとめ
ゼロゼロ融資を利用した後に倒産する企業は全国的に増えており、神奈川県も例外ではありません。倒産する企業が多い理由は、さまざま考えられますが、返済が開始するまでに経営を立て直せず、会社を畳むことになるケースは多いようです。
ゼロゼロ融資が返済できない時は、返済条件の変更や任意売却を検討されていはいかがでしょうか。特に、任意売却はリースバックや残債の分割払いが可能なため、おすすめの方法です。
ミライエでは任意売却に対応しています。ゼロゼロ融資の返済にお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。
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