【正直不動産】囲い込み|任意売却で物件が売れない時に確認したいポイント

2024年1月よりNHK総合にて『正直不動産2』というドラマの放送がスタートしました。主演はあの人気俳優、山下智久さんが演じています。原作コミックには「囲い込み」の回があります(『正直不動産』第1巻第3~4話)が、物件の売却を検討している方なら気になるテーマなのではないでしょうか。

そこで今回は、不動産の囲い込みについて解説します。この記事では、囲い込みを防ぐ方法だけでなく、任意売却で物件が売れない時、確認したいポイントも紹介しています。住宅ローンの返済や税金の支払いに困っていて、住宅の売却を検討されている方は、ぜひご覧ください。

【正直不動産】第3~4話「囲い込み」のあらすじ

ある日、登坂不動産の営業マン、永瀬財地(ながせさいち)は、マンションの売却を希望する60代の夫妻、笹原吾郎(ささはらごろう、システムエンジニア)、笹原正子(ささはらまさこ、専業主婦)と商談をしていました。

ちょうど媒介契約に関する説明をしている時、永瀬あてに電話がかかってきたので、いったん新入りの桐山貴久(きりやまたかひさ)に説明を代わってもらうことに。

ところが桐山は、笹原夫妻に「一般媒介契約よりも専任媒介契約・専属専任媒介契約のほうが有利。一般媒介契約の方が良いという永瀬は嘘をついている」と説明します。

そして、永瀬が電話から戻ってきた時には、すでに専任媒介契約を結ぶ方向で話が固まっており、笹原夫妻は…

不動産の「囲い込み」とは?

囲い込みとは「物件の売り主が依頼した業者でしか不動産売買できなくなること」をいいます。一部の業者によって囲い込みが行われています。

「囲い込み」する業者がいる理由

ではなぜ、不動産業者の中には囲い込みする業者がいるのでしょうか?それは「売り主ではなく自社の利益を優先する業者が存在するから」です。

売り主から買い主との仲介を頼まれた業者は、買い主を他の業者に先に見つけられてしまうと、売り主からしか仲介手数料をもらえません(一般にこれを「片手仲介」と呼ぶ)。

しかし買い主を自社で見つければ、仲介手数料を売り主と買い主の両方からダブル取りできます(これを「両手仲介」と呼ぶ)。囲い込みしようとする業者がいるのは、そのためです。

不動産を「囲い込み」されるとどうなる?

不動産仲介業者を通じて売りに出した物件が囲い込みされてしまうと、本来、多くの買い主に伝わるはずの物件情報が、広く知れ渡らないことになります。

売り出した物件の存在が多くの買い主に知られない状態では、どんな条件の良い物件でも買い手がつかなくなり、物件が売れなくなってしまうでしょう。

「囲い込み」を防ぐには?

囲い込みを防ぐ方法は、以下の通り大きく2つあります。

レインズの取引状況をこまめに確かめる

レインズ(REINS、正式名称Real Estate Information Network System)とは、不動産流通標準情報システムのことで、いわば「不動産業者が顧客(売り主)の物件情報を登録・閲覧するサイト」といえます。

なお以下の表の通り、レインズに物件情報を登録・閲覧できるのは免許(宅地建物取引士)を持っている不動産業者だけです。

 登録閲覧
不動産業者できるできる
売り主できないできる(自らの物件の登録状況のみ)
一般の方できないできない(REINS Market Informationは閲覧可能)

しかし、不動産業者でない売り主の方でも、“登録証明書”に記載されているIDとパスワードを入力すれば、自らの物件がレインズに登録されているのかどうかは確かめられます。そこでは取引状況をチェックでき、次の3つのどれかが表示されているでしょう。

  • 公開中
  • 書面による購入申し込みあり
  • 売主都合で一時紹介停止中

通常、レインズに登録され、なおかつ「売り出し中」の物件は、取引状況に“公開中”と表示されます。しかし、売り出しているつもりでも“公開中”と表示されていない場合がまれにあります。この場合、売却活動を依頼した不動産業者が、他の業者に買い主を見つけられないように物件を囲い込んでいる可能性があります。

このようにレインズに登録されていたとしても、取引状況が“公開中”になっていないと、多くの買い主の目に触れる機会が減ってしまいます。そのため、売り主の方は、「自分の売り出した物件がきちんとレインズに登録されていて囲い込みされていないかどうか」逐一チェックする必要があるといえるでしょう。

媒介契約の選択は慎重に行う

不動産売却の媒介契約には、専任媒介契約(※1)・専属専任媒介契約(※2)・一般媒介契約の3種類があります。

専任媒介契約や専属専任媒介契約が「特定の業者1社だけと結ぶ媒介契約」であるのに対し、一般媒介契約は「買い取りを希望する複数の業者と結ぶ媒介契約」です。専任媒介契約あるいは専属専任媒介契約を結んだ場合、囲い込みされる恐れがあります。

一方、一般媒介契約の場合には、囲い込みが起こりづらいとされますが、レインズへの登録や売却活動状況の報告は任意のため、売り主は積極的に業者に働きかける必要があるでしょう。また、一般媒介契約は競合他社に契約を取られれば業者は成果報酬を得られません。(専属)専任媒介契約を結んだ方が、業者の売却活動に対するモチベーションは高くなります。

※1自分で買い主を見つけたら業者を介さずに取引できる媒介契約
※2自分で買い主を見つけても業者を介して取引する必要のある媒介契約

任意売却で物件が売れない時に確認したいポイント

任意売却に限らず一般売却するときにも通じる話ですが、任意売却で物件が売れない時、確認したいポイントは次の3点です。

物件価格が高くないか?

価格が物件の条件に見合わず、割高な物件は当然ながら買い手が付きにくいです。任意売却で物件が売れない時は「物件の価格が高くないか」再検討する必要があります。もし物件価格が相場に比べて高いようであれば、価格を見直しましょう。

物件が「囲い込み」されていないか?

売りに出した物件が囲い込みされていると、売却活動中の物件の存在が多くの買い手に知れ渡りません。そのため、任意売却で物件が売れない時は、物件が囲い込みされていないかを確認してみましょう。もし「売却活動しているのに、買い取りを希望する買い主が少ない」と感じるようであれば、囲い込みされている可能性があります。

担当者はこまめに連絡をくれるか?

任意売却で物件が売れない時「担当者がこまめに連絡をくれるかどうか」も確認したいポイントとなります。なぜなら、売却活動を積極的にしていれば「希望に沿った買い主が○○名いらっしゃいます」などと、担当者から連絡がくるはずですが、売却活動をしていない場合、連絡もおのずと減るであろうと考えられるからです。

このように、依頼した業者の担当者が、尋ねても販売状況や売却活動の進み具合などをこと細かに売り主へ知らせてくれない場合、依頼する不動産会社の変更を検討しましょう。

まとめ

「囲い込み」は、物件の売り主が、仲介業者の見つけた買い主としか不動産売買できなくなる状態です。売りに出した物件が囲い込みされていると、買い手が付きにくくなりますので、レインズの登録状況をこまめに確かめましょう。媒介契約の選択は慎重に行うことをおすすめします。

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