【正直不動産】地面師|詐欺に遭わないために任意売却!実例も紹介

『正直不動産2』は2024年1月からNHKで放送されている、山下智久さん主演の人気ドラマです。

原作マンガ(『正直不動産』第4巻)とNHKドラマ『正直不動産』第8話「信じること」に地面師の回がありますが、ニュースで耳にしたことはあっても、その実態まで詳しく知っているという方はあまりいないのではないでしょうか。

そこで今回は、不動産取引の詐欺師集団、地面師について解説します。地面師の手口や実例を紹介するとともに、不動産詐欺に遭わないためにおすすめの方法、任意売却についても説明していますので、自宅の売却を検討されている方は、ぜひご覧ください。

【正直不動産】第27~28話「地面師」のあらすじ

登坂不動産の営業マン、永瀬財地(ながせさいち)は、不動産売買流通協会の懇親会で堀内幸正(ほりうちゆきまさ)というブローカーと知り合います。

そして後日、その堀内から紹介された、井の頭興業が所有する高井戸にある300坪の土地へ。その足で同社のオフィスへ赴き、売主から話を伺うと「会社を畳む前に、資産整理のために少しでも早く売却したい」とのこと。

そこで永瀬は、相場よりもかなり安い坪150万円での買い取りを同社専務の酒井富雄(さかいとみお)に提示します。ところが後日、酒井から「最近引き合いの業者が現れた」と言われ、その業者がミネルヴァ不動産であることが発覚。しかも坪200万円を提示しているといいます。

このままでは他社に競り負けると思った永瀬は、その日は話を社に持ち帰って登坂社長と相談することに。結果、登坂不動産が坪190万円で買い取ることが決定。

しかし何か引っかかる永瀬は、登坂不動産を退職しブローカーになった桐山貴久に相談することに。すると桐山から「井の頭興業との交渉からは手を引いた」と言われ、永瀬はその時になってはじめて井の頭興業で先日会った2人が地面師ではないかと疑い始めるように。

そして契約の日。永瀬は井の頭興業の2人に対し、面と向かって正直に「地面師ではないか」と言ってしまいます。自らの失礼な発言を悔やんだ永瀬は、後日、謝罪のために菓子折りを持って井の頭興業のオフィスへ。訪問するとドアが開いていて、入るとそこにはだれの姿のもなく…

地面師とは?

地面師(じめんし)とは、土地・建物の所有者になりすまし、その物件を転売して売却益を得たり、人の不動産を担保に借り入れをしたりする不動産取引の詐欺師集団をいいます。

地面師グループによる犯行は、バブルの影響で地価が高騰し、活発に不動産取引されていた時期(1990年頃)がピークでしたが、近年もコロナ以降、東京オリンピックの影響で不動産価格が高騰し、被害が増えているようです。

地面師の手口

地面師の手口は従来まで、勝手に所有権移転登記(土地の所有権を第三者に対して主張するために行う登記)をして所有者になりすます手口がほとんどでした。

しかしこの方法は、実行するにあたり「土地の権利証」「所有者の実印および印鑑証明書」「地面師の住民票」が必要であり、地面師としては行うのが大変です。そのため近年では、所有権移転登記せずに所有者になりすますという新手の手口が横行しているといいます。

同時に、地面師の手口は非常に組織的でもあります。所有者になりすます者、いいカモ(ターゲット)を探す者、専門家(司法書士・弁護士・不動産業者など)を装う者、書類(パスポートや免許証といった本人確認書類・印鑑証明書など)を偽造する者といった具合に、少なくとも5~6人で役割分担し、秘密裏に悪事を働いています。

【実例紹介】積水ハウス地面師詐欺事件

積水ハウス地面師詐欺事件とは、2017年6月に東京都品川区西五反田で発生した、地面師グループによる土地取引の詐欺事件です。

大手住宅メーカーである積水ハウスが詐欺被害に遭った事件として、報道されるとたちまち世間に衝撃が走りました。「事件当時そのニュースを見た」という方は記憶に新しいのではないでしょうか?

地面師に狙われた土地は、古くからある旅館「海喜館」の跡地で600坪ほどの有名な一等地。積水ハウスは、所有者が入院していることを知らず、売主を名乗る地面師の女性と70億円の売買契約を結び、手付金63億円を払ってしまいました。

なお、そのうちの55億5,900万円はだまし取られたままだといいます。結局、所有者になりすました犯人の女性はすぐに逮捕されました。主犯格はしばらく捕まりませんでしたが、2018年12月になってやっと身柄を拘束されました。

地面師に狙われやすい不動産と狙われにくい不動産

不動産には、地面師に狙われやすい不動産と、狙われにくい不動産があります。

地面師に狙われやすい不動産

  • 長年使われず放置されている土地・建物
  • 所有者が亡くなり、誰が遺族かわからない土地・建物
  • 所有者が高齢で管理不十分な土地・建物

地面師に狙われにくい不動産

  • 抵当権※が設定されている担保物件(抵当権の解除に債権者の審査が必要なため)

このように、所有者が誰かわかりづらい不動産や、抵当権が設定されていない物件は、地面師に狙われやすいといえます。
※債権者(金融機関や保証会社)が借金を回収できなかった時に、担保とした土地・建物によって弁済を受ける権利のこと。

地面師を見分けるには?

地面師を見分けるにはいくつかポイントがあります。

  • やたら購入を急かしてくる
  • グループで行動している
  • 言動や対応が不自然

もし不動産取引をしていて、相手方に上記の特徴がみられる場合、その人物からは物件を売り買いしないようにしましょう。少しでも怪しいと思ったら、取引しないのが得策です。

地面師による不動産詐欺に遭わないために任意売却を

物件を所有されている方の中には、「地面師によって物件を無断で売却され、第三者に所有権を奪われてしまうのではないか」という点を心配される方もいるでしょう。

物件が地面師によって第三者に売却されても、所有者に落ち度がない限り、第三者に所有権が移転することはありません。ただし、登記上の名義が所有者から第三者へ変更された場合、第三者に対して名義を元に戻すように求める訴訟の費用や手間がかかります。

ですので、いま現在「土地・建物を所有していて、近々手放そうと思っている」という方は、所有している土地・建物を任意売却し、現金化しておきましょう。そうすれば、地面師による不動産詐欺に遭うのを未然に防げます。

仲介業者を介して任意売却する際は、実績が豊富で信頼できる仲介業者に依頼されることをおすすめします。なぜなら、地面師が不動産業者を装っているケースがあるからです。

ミライエでは、売主が手放す予定の物件を弊社会員の個人投資家が物件を買い取ります。1万人以上いる投資家はそれぞれ欲しい物件の好みが異なるため、皆さん一人ひとりが希望に合った買い手を見つけられるでしょう。

まとめ

地面師は「土地・建物の所有者になりすまし、不当に転売益を得たり、人の不動産を勝手に担保に設定して借り入れをしたりする不動産取引の詐欺師グループ」をいいます。

株式会社ミライエは、任意売却(実績3,000件以上)を取り扱っている不動産業者です。

土地・建物を任意売却して得た代金は、住宅ローンをはじめとする借金や滞納税の返済に充てられます。その際、売却した物件に住み続けることを希望される方には、リースバック・買い戻しとの併用がおすすめです。

ご相談は、電話・メール・LINEにて年中無休で受け付けております。住宅の売却を検討している方は、お気軽にお問い合わせください。

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