【東京】ゼロゼロ融資(コロナ融資)後に倒産する理由と増加する任意売却
- 2023.10.19
- お役立ち記事
2023年7月以降、ゼロゼロ融資の据え置き期間が終わり、元金の返済が始まった方も多いのではないでしょうか?実際、経営状況が厳しくなった時の備えとしてゼロゼロ融資を利用した企業は多いと言います。しかし返済がスタートした今、着実に返済できている企業もあれば、経営が傾きかけている企業もあるようです。
そこで今回は、ゼロゼロ融資後に東京都で倒産した企業の件数や、融資後に企業が倒産する理由について解説します。本記事では、債務整理や任意売却といったゼロゼロ融資が返済できない時の対処法も紹介していますので、返済にお困りの方はぜひご覧ください。
ゼロゼロ融資後に倒産した企業の件数
下の表を見ると、2021年度から2022年度にかけて倒産する企業が年間1,000件近く増えていることがわかります。特に、ゼロゼロ融資後の倒産件数は3.6倍ほど増えています。2023年度は、現時点で得られる情報からの推測になりますが、このペースでいけば、どの項目も倒産件数が増えることが予想されます。
<全国の倒産件数>
2023年4~7月(各月の件数) | 2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|
企業倒産(総計) | 2,844(610、706、770、758)→2023年度全体で8,532件? | 6,880 | 5,980 |
「新型コロナウイルス」関連倒産 | 1,099(235、291、302、271)→2023年度全体で3,297件? | 2,602 | 1,777 |
ゼロゼロ融資後の倒産 | 224(44、58、61、61)→2023年度全体で672件? | 541 | 150 |
出典:東京商工リサーチ「全国企業倒産状況」
東京商工リサーチ「TSRデータインサイト」2023/4/10(1)、4/10(2)、5/11、6/8、8/8
ゼロゼロ融資後に東京都で倒産した企業の件数
さらに、都内だけで見ても、2021年度から2022年度にかけて倒産した企業は年間138件増えていることがわかります。なかでも、ゼロゼロ融資を利用した後に倒産した企業の件数は6倍ほど増えており、このペースでいけば、2023年度には150件に達することが予想されます。
<東京都の倒産件数>
2023年4~7月(各月の件数) | 2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|
企業倒産(総計) | 531(120、130、132、149)→2023年度全体で1593件? | 1,227 | 1,089 |
ゼロゼロ融資後の倒産 | 約50(14、13、不明、12)→2023年度全体で150件? | 97 | 16 |
出典:東京商工リサーチ「全国企業倒産状況」
東京商工リサーチ「TSRデータインサイト」2023/4/10、5/11、6/8、8/8
ゼロゼロ融資(コロナ融資)後に倒産する理由
ゼロゼロ融資に限った話ではありませんが、融資を受けるときは、借りてから最大5年程度、据え置き期間(元金は返済せず、利子のみを支払う期間)というものを設定します。なお、ゼロゼロ融資の場合、ほとんどの方が無利子・無担保の期間に合わせて3年に設定しました。その据え置き期間3年の間に経営再建できなかったことが、多くの企業がゼロゼロ融資(コロナ融資)利用後に倒産する主な理由と言えるでしょう。
その他に考えられる理由は、次の2つです。
借りすぎていた
ゼロゼロ融資は無利子・無担保で借りられるため、安心のためにとりあえず借りるという方もいますが、融資は借りたら返さなければいけません。借りるときは返せると思い、多額の融資を受けたものの、返すときになって「やっぱり返せない」という事態に陥るケースがしばしば見られます。融資を受ける際は、明確な目的を設定したうえで必要な額だけ借りることが大切です。
使い道を誤った
たとえば、借り入れ先から運転資金として借りたお金の使い道を変え、次のような用途で使いこむ方が一定数います。
- 設備資金
- 別の借金の返済
- 私的流用
このように、せっかく使い道を決めて借りたお金も、使い道を途中で変えて無計画に使ってしまえば、すぐになくなってしまうでしょう。
ゼロゼロ融資が返済できない時の対処法(倒産を防ぐ方法)
ゼロゼロ融資が返済できない時の対処法として、今回は債務整理と任意売却の2つを紹介します。
債務整理
債務整理とは「借金問題の解決方法の全般」を指します。よく言われる任意整理・民事再生・破産は、どれも債務整理の一種で、借金を返済できない方が活用する制度です。以下では、それぞれ紹介いたします。
任意整理
任意整理とは「債権者と交渉して、借金を減額してもらうこと」です。任意整理によって、裁判所への申し立てをすることなく、利息や遅延損害金をカットしたり、金利を見直したりできます。ただし、減額される金額が他の方法と比べて少額である点にはご注意ください。
民事再生
民事再生とは「返済が厳しい状態であることを認めてくれた裁判所に、借金を大幅に減額してもらい、残債を3~5年かけて分割で返済すること」です。「住宅を売却することなく借金の負担を軽減できる」という良さもありますが、ブラックリストに載ったり、社会的な信用が低下したりする点がデメリットです。
破産
破産とは「借金が返済できないことを裁判所に認めてもらい、支払い義務を免除してもらうこと」です。破産によって借金をゼロにできますが、代わりに住宅や自動車といった高額な財産を失うことになります。また、ローンやクレジットカードを5~10年、利用できなくなるといったデメリットもあります。
その後の生活に及ぼすマイナスの影響が大きく、法人破産の場合、会社が倒産してしまうため、誰にでもおすすめできるという制度ではありません。ただし、借金の額が大きすぎて八方ふさがりの方には向いています。
任意売却
任意売却とは「借金や住宅ローンを返済できないときに、債権者の同意を得て物件を売却すること」です。任意売却をするメリットは、下記の通りたくさんあります。
- 競売を回避できる
- 売却代金を手に入れられる
- リースバックで居続けられる
- 引っ越し費用を持ち出せる
- 残債を分割で返済できる
「債権者の同意が得られないとできない」という欠点もありますが、もし実現できれば借金返済の悩みから解放されます。特に最近は、コロナの影響で住宅ローンが支払えず、任意売却を選択する方が増えています。
まとめ
ゼロゼロ融資(コロナ融資)利用後に東京都で倒産した企業の件数は、年々増加しています。これにはさまざまな理由が考えられますが、据え置き期間3年の間に経営再建できなかったことが主な理由だと思われます。
ゼロゼロ融資が返済できない時は、「債務整理」か「任意売却」をしてみてはいかがでしょうか。特に、売却後にまとまった金額をすぐ手に入れられ、残債を分割で返済できる任意売却は、競売回避だけでなく倒産回避の方法としてもおすすめです。
ミライエでは任意売却に対応しています。ゼロゼロ融資の返済にお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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