任意売却をするとブラックリストに載ってしまう?任意売却と信用情報の関係
- 2023.10.05
- お役立ち記事
「任意売却をしたことでブラックリストに登録され、住宅ローンやクレジットカードを申し込んでも審査に通らない」という情報を目にした方もいるのではないでしょうか?そこで今回は、任意売却と信用情報の関係やブラックリストについて解説します。
この記事を読めば、「任意売却をするとブラックリストに載るのか?」「滞納何カ月目でブラックリスト入りするのか?」「傷ついた信用情報が回復するまでにかかる年数の目安」もわかるようになります。記事の最後で、信用情報の登録状況を調べる方法も紹介していますので、自分がブラックリスト入りしているかどうか気になる方は、ぜひご覧ください。
ブラックリストとは?
ブラックリストに載るとは「信用情報と呼ばれる住宅ローンやクレジットカードの申し込み・契約に関する個人の情報が、延滞や破産などを理由に事故情報として登録されること」です。
なお、ここで注意点が2つあります。1つは、「ブラックリスト」は俗称であり、実際に個人情報をまとめたリストがあるわけではないということ。 もう1つは、参照するサイトによって事故情報が「異動情報」「ネガティブ情報」と呼ばれ、ほとんど同じ意味で使われていることです。実際に、異動情報(個人の信用力が低下していることを表す)の理由となっている金融事故は下記の通りです。
- 遅延、延滞
- 代位弁済
- 債務整理(自己破産、個人再生、任意整理)
- 強制解約
ブラックリストに載るとどうなる?
ブラックリストに載ると、できなくなることはたくさんあります。以下がその代表例です。
・新たに借り入れができなくなる
ローンを組んだり、キャッシングを利用できなくなったりします。
・クレジットカードが使えなくなる
即時口座引き落としのデビットカードなら新しく作成および利用できますが、デビットカードの支払いも滞納すると、ブラックリストに登録される期間が長引きます。
・クレジットカードの審査に通らなくなる
ブラックリストから外れたら作れるようになりますが、すぐには作れないのでご注意ください。
・連帯保証人に迷惑がかかる
ブラックリストに載ると返済義務が連帯保証人に移ります。このとき、本人の代わりに支払えなければ、連帯保証人もブラックリストに載ってしまう可能性があります。
個人信用情報を扱う機関は国内に3つ
では、ブラックリストに載せるかどうかを誰が決めているのでしょうか?それは個人信用情報を扱う機関です。国内にはKSC、CIC、JICCの3つがあります。
1. 全国銀行個人情報センター(KSC)
加盟しているのは、銀行、信用公庫、農業協同組合、日本学生支援機構など。
2. シー・アイ・シー(CIC)
加盟しているのは、クレジットカード会社、信販会社、携帯電話会社など。
3. 日本信用情報機構(JICC)
加盟しているのは、保証会社、消費者金融、クレジットカード会社など。
自分の信用情報が登録されているかどうか調べるには、支払いトラブルのあった会社組織が加盟している機関に問い合わせましょう。たとえば、消費者金融との取引の履歴をチェックしたければ、日本信用情報機構に開示請求する必要があります。
信用情報の閲覧は基本的に、登録されている本人と信用機関しかできませんが、各機関には横のつながりがあり、事故情報を共有しています。そのため、A銀行に借金を返済しないといけない状況のとき、B銀行から借り入れたお金でA銀行の借金を返済しようと思ってもできないので、ご注意ください。
任意売却をするとブラックリスト入りするわけではない
ブラックリスト入りするのは、任意売却した時ではなく、住宅ローンを滞納した時ですが、滞納と言っても1~2カ月ではブラックリスト入りしません。3か月滞納して初めてブラックリスト入りします。
そもそも任意売却できるのは滞納5~6か月目以降ですが、「任意売却をするとブラックリスト入りしてしまう」という勘違いをする方が増えたのは、任意売却をする時にはもうすでにブラックリストに載ってしまっているためでしょう。
ここまでは、滞納した後に任意売却するケースでブラックリスク入りすることをお伝えしましたが、滞納する前に任意売却するケースでブラックリスト入りすることもあるのです。実際、任意売却後に支払うべき残債を滞納してしまったり、残債額が大きすぎて返済できず自己破産になってしまったりするケースが数多く見受けられます。
このように、滞納していないと任意売却できないと思われがちですが、必ずしも滞納していないとできないわけではありません。現に、滞納してないのにもかかわらず、「将来的に滞納する可能性がある」という理由で債権者の合意を得て任意売却できたレアなケースもあります。
ブラックリストへの対処法
ブラックリスト入りするタイミングがわかったところで、以下ではブラックリストへの対処法を解説します。その際、ブラックリストへの対策の仕方は、記事をご覧の皆さんの状況によって異なるため、時期ごとに場合分けします。
住宅ローンをしてから滞納1~2カ月の場合
この段階では、まだブラックリスト入りしていません。この段階にいる方は、滞納しないために、金融機関と相談のうえリスケジュールや借り換えを行いましょう。月々の負担を減らすことができれば、滞納3か月目に差し掛かるのを食い止められるかもしれません。
住宅ローンを滞納してから3カ月以上経っている場合
この段階に入ってしまうと、個人の信用情報がブラックリストに登録されます。ブラックリストは登録された信用情報が間違っている場合は、削除や訂正を依頼できますが、そのケースを除くと、一度登録されたら基本的には解除できません。そのため、ブラックリストに登録されてしまったら「期間が過ぎるのを待つこと」が唯一の対処法となります。
しかし、これは裏を返せば、「期間が過ぎるまでは信用情報が回復しない」ということなので、この段階にいる方は、「ブラックリスト入りしているかどうか」よりも「競売を回避できるかどうか」を気にしましょう。競売を回避したい方は、任意売却をご検討ください。
傷ついた信用情報が回復するのはいつ?
では、いつになればブラックリストは解除されるのでしょうか?傷ついた信用情報の回復にかかる年数の目安は下記の通りです。
- 延滞…1~5年(延滞期間が長くなれば登録期間も長くなる)
- 代位弁済…5年
- 自己破産…KSCは7年、CICとJICCは5年
- 個人再生…KSCは7年、CICは登録されない、JICCは5年
- 任意整理…JICCが5年(他2つは登録する区分自体ない)
※KSC:全国銀行個人情報センター、CIC:シー・アイ・シー、JICC:日本信用情報機構
こうしてみると、傷ついた信用情報の回復にかかる年数は、事故情報として登録される理由や機関にもよりますが、最短1年で済むこともあれば、最長7年かかることもあります。
自分の個人情報が登録されているかどうか調べる方法
ここまでは、説明を分かりやすくするため、ブラックリスト入りするかどうかのタイムリミットの目安を、住民ローン滞納3カ月以上と説明しました。 しかし、「登録されているかどうか」や「登録されている期間」をもっと正確に知りたい方も多いかと思います。
また、すでにブラックリストに載ってしまっている方は、事故情報が削除されているかどうか確認したいことでしょう(各機関は登録が消えても、そのことを通知してくれません)。そこで、ここでは自分の個人情報が登録されているかどうか調べる方法を紹介します。
自分で調べる手段は次の3つです。
- 窓口
- 郵送
- インターネット
以下では、詳しく解説します。
窓口
窓口での開示手続きは以前まで、シー・アイ・シー(CIC)と日本信用情報機構(JICC)へ行けばできましたが、現在はどの機関も受け付けていません。
郵送
窓口での開示手続きは3ステップ踏む必要があります。まず、申込書を記入しましょう。次に、手数料を支払います。そして、申込の際に本人確認を済ませてください。すると、開示報告書が届いて、自分の信用情報を確認できます。
インターネット
インターネットで自分の信用情報を確認するには5ステップ踏む必要がありますが、手続きの流れが各機関によって異なるので、詳しくは以下の表をご覧ください。
各機関で開示手続きをする際に必要な書類や費用、流れについて表でまとめると、次のようになります。
窓口 | 郵送 | インターネット | |
---|---|---|---|
全国銀行個人情報センター(KSC) | 受付なし | 1. 登録情報申込書 2. 本人開示・申告手続利用券1,124~1,200円を決済 3. 本人確認書類 4. 開示報告書が届く | 1. メールアドレス登録 2. 申込情報登録 3. 本人確認 4. 手数料1,000円を決済 5. 開示報告書ダウンロード |
シー・アイ・シー(CIC) | 来社開示サービス終了 | 1. 信用情報開示申込書 2. 手数料1,500円を決済 3. 申込と本人確認 4. 開示報告書が届く | 1. 受付番号の取得 2. 認証コードの取得 3. お客様情報入力 4. 手数料500円を決済 5. 開示報告書を表示 |
日本信用情報機構(JICC) | 開示窓口休止 | 1. 信用情報開示申込書 2. 手数料1,000円を決済 3. 本人確認書類 4. 開示報告書が届く | 1. アプリをダウンロード 2. 本人認証(スマホ申込) 3. お客様情報入力 4. 手数料1,000円を決済 5. 開示結果受取 |
まとめ
ブラックリストに名前が載るとは「信用情報と呼ばれる住宅ローンやクレジットカードの申し込み・契約に関する個人の情報が金融事故情報(延滞や破産など)として登録されること」です。
一度ブラックリストに載ってしまうと、傷ついた信用情報が回復するまでの約1~7年間、新たにローンを組めなくなったり、クレジットカードが使えなくなったりします。
個人の信用情報を扱う機関は「全国銀行個人情報センター」「シー・アイ・シー」「日本情報機関」の3つで、ブラックリスト入りするのは住宅ローンを3か月以上滞納したタイミングです。なお、一度登録されてしまった事故情報は、期間が過ぎるまで消えません。自分の信用情報が登録されているかどうか調べたい方は、各機関に「郵送」か「ネット」のどちらかで確認を取ってみましょう。
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