住宅ローンを払えないとどうなる?返済できない時の対処法や注意点を解説
- 2023.07.31
- お役立ち記事
「ローンが払えなくなったらどうなるのか」「返済できない時はどうしたら良いのか」
住宅ローンのことでお困りの方は、日々こうした悩みが尽きないのではないでしょうか。
そこで、今回は住宅ローンが返済できない時の対処法を解説します。この記事を読めば、住宅ローンを滞納した人の末路や返済できない時の注意点もわかるようになります。住宅ローンが返済できそうにない方、あるいは既に滞納してしまっている方は本記事をお役立てください。
住宅ローンを払えない人は自宅が競売にかけられる
住宅ローンを払えない人は、自宅が競売にかけられ、住み慣れた家に住み続けられなくなります。これは債権者(銀行や保証会社をはじめとする金融機関)が債務者に貸しているローンを回収するためです。
その際、売却代金をもってしても完済できない場合は、残りの借金と遅延損害金を一括で支払わなければなりません(「期限の利益の喪失」により分割払いの権利が無くなるため)。
住宅ローンの滞納で自宅が競売になり、退去に至るまでの流れは次の通りです。
滞納してから3か月 | 債権者から催促状が届き、一括返済を求められる |
---|---|
滞納してから半年 | 裁判所から競売開始決定通知(※)が届く |
滞納してから1年 | 執行官と不動産鑑定士によって現況調査が行われる |
滞納してから1年半 | 自宅が競売にかけられ、落札後に退去を命じられる |
※「競売の手続きが始まったこと」と「担保としていた不動産を差し押さえること」の2点を知らせる書類
住宅ローンを滞納してしまう人の割合
では、住宅ローンを滞納してしまう人は、どれほど存在するのでしょうか?
独立行政法人「住宅金融支援機構」の2021年度のデータによると、住宅ローンを延滞してしまう人は、債権件数852,263人のうち、0.12~0.55%います。
月ごとの延滞率とは次の通りです。
- 1か月延滞する方の割合:55%(約4,687人)
- 2か月延滞する方の割合:16%(約1,363人)
- 3か月延滞する方の割合:12%(約1,022人)
- 4か月以上延滞する方の割合:20%(約1,704人)
出典:住宅金融支援機構「住宅金融支援機構債権2021年度_p.15(7)住宅ローン債権の概要」
滞納してしまう事情は人それぞれですが、滞納してしまう原因に多いのは次の5つです。
- 倒産・リストラ・転職
- 住宅ローンを無理して組んでいた
- 病気やけが
- 離婚
- 定年退職
収入が減ったり支出が増えたりすると、収入に占めるローン負担率が高くなり、返済が厳しくなります。人生何が起こるか分かりません。ローンを組んだ時は返済できると思っていても、家計が急変して返済できなくなる恐れもあります。
住宅ローンのことでお困りの方は、金融機関と相談のうえ返済額の減額してもらうなど無理のない返済計画を立て直しましょう。
住宅ローンを返済できない時の対処法6選
住宅ローンを返済できない時は、次のような対策を実施しましょう。
- 一般売却
- 任意売却
- 競売
- 金融機関に相談
- 住宅ローンの借り換え
- 生活費の見直し
以下では、詳しく解説します。
1. 一般売却
住宅ローンを返済できず、自宅の一般売却(通常売却)を検討されている方もいるでしょう。
一般売却の条件
一般売却は債権者の同意なしで、売り主が売却金額を決められます。ただし、一般売却を行う際は、以下のどちらかの条件を満たす必要があります。
条件1. 売却金額が住宅ローンの残債を上回っている
例. 売却金額2500万>住宅ローンの残債2000万
条件2. 売却金額が住宅ローンの残債に達していないが、足りない分を補える自己資金がある
例. 売却金額1500万+自己資金600万>住宅ローンの残債2000万
一般売却のタイムリミット
一般売却のタイムリミットは滞納2か月目までです。金融機関によって異なりますが、一般的には3か月滞納すると、信用に傷が付いて一般売却できなくなります。なお、その時点で信用情報機関に「延滞」と登録されていなければ、滞納していても一般売却できますが、やはり滞納する前の対策が理想です。
また、一般売却は契約までに半年(早くても2~3か月)かかります。滞納してからでは遅いので、早めの対応が欠かせません。
2. 任意売却
一般売却ができないとき(すでに住宅ローンを滞納して3か月以上経つ場合)は、任意売却を視野に入れましょう。任意売却では売却金額を債権者が決めます。ただし、債権者の同意が必要なのでご注意ください。
任意売却は、売却金額が住宅ローンの残債を下回っていても実現できます。
例. 売却金額1500万<住宅ローンの残債2000万
競売になると売却金額が安くなります。債権者は任意売却に応じることで、住宅ローンを少しでも多く回収しようとするのです。
任意売却のタイムリミットは競売の開札日(滞納12~16か月目)までです。それまでに動けば、任意売却できる可能性がありますが、開札日を過ぎると競売になってしまいます。
また、自宅を現況調査されたら競売になったことが近隣住民に気づかれるため、プライバシーが気になる方は、それよりも前にアクションを起こすことをおすすめします。
関連記事:任意売却できる期間とは?タイムリミットは競売開札日
3. 競売
競売は住宅ローンを滞納してしまった人の最終手段です。できれば避けたい選択ですが、任意売却ができなければ、競売になります。
任意売却に比べて売却価格が下がるだけでなく、プライバシーが守られません。また、任意売却は残債を分割払いできますが、競売は一括払いです。そのうえ競売になって自宅が落札されると、退去させられてしまいます。
このように競売になっても良いことがありません。競売になった方の多くが、競売になった時点で退去を覚悟します。しかし、ミライエにお任せいただければ、会員の個人投資家が買い取ることで競売になってしまっても住み続けられる可能性があります。住宅ローンの返済をしつつ、住み慣れた家に住み続けたい方は、ご連絡ください。
関連記事:任意売却と競売にはどんな違いがある?どっちが得?メリット・デメリットを解説
4. 金融機関に相談
住宅ローンを滞納してしまいそうになったとき、金融機関に相談するのも1つの手です。
支払いにお困りの方は、条件変更(返済額の減額)やリスケジューリング(返済期間の引き延ばし)をしてもらえるかどうか銀行に相談してみてください。
このとき、返済が厳しいと思ったら時点ですぐに行動に移すようにしましょう。なぜなら、返済期間の引き延ばしによって一般売却できる期間を引き延ばせる可能性があるためです。
5. 住宅ローンの借り換え
住宅ローンの返済が困難な場合は、金利の低いローンに換えて月々の負担が軽くする方法もあります。ただし、返済期間が長くなる点や最終的には支払う総額が増えている恐れがある点にはご注意ください。
6. 生活費の見直し
住宅ローンが返済できないときは、シンプルに支出を抑えるのが一番です。この方法であれば、すぐに収入を増やすのが難しい状況であっても、気軽に試せます。
それでも経済状況が厳しい場合は保険金(※)や新型コロナの給付金を活用してみてください。
高齢者の方(60~80歳)の場合はリバースモーゲージ(自宅や土地を担保に融資を受けられる金融機関のサービス)の利用を検討してみるのも良いかもしれません。
※多くの金融機関は住宅ローンを組む時に「団体信用生命保険」と呼ばれる保険への加入を義務付けている。保険の適用対象は次の2パターン。
- ローン名義人が亡くなった場合
- 病気(高度障害または身体障害)として認められた場合
関連記事:【正直不動産】リバースモーゲージ|リースバックとの違いは?
住宅ローンが返済できないときの注意点
住宅ローンが返済できないときは、次の点に注意しましょう。
- 借り入れしない
- 夜逃げしない
- 自己判断せずプロに相談する
以下では、詳しく解説します。
借り入れしない
住宅ローンが払えない方の中には、新たに借り入れをして返済を試みる人がいますが、良い解決策とはいえません。なぜなら、金利が高いカードローンやキャッシングをすると、返済額がさらに膨れ上がるためです。また、利用履歴があると、借り換えをするときに、審査が通らなくなってしまいます。
夜逃げしない
夜逃げは借金が増えるだけで、根本的な解決には繋がりません。一時は逃れられたとしても結局は競売になります。競売にかけられるくらいなら、売却代金の高い任意売却のほうが良いでしょう。
最悪、すべての借金が免責される自己破産という手もあります。残債が増えるだけなので、夜逃げはしないようにしましょう。
関連記事:夜逃げしたらどうなる?ドラマ「シッコウ!!~犬と私と執行官~」を観てわかる実態
自己判断せずプロに相談する
住宅ローンの支払いのことで困っているときに、自己判断するのは危険といえます。なぜなら、債務整理には「任意売却」「リースバック」など専門的な用語が付き物だからです。
分からないことが少しでもある方は専門家に任せましょう。ミライエでは債権者との交渉はもちろんのこと、競売になってしまった時に裁判所とのやり取りも代わりに行なっています。住宅ローンが返済できそうになく、お困りの方はご連絡ください。
まとめ
住宅ローンを滞納してしまう人は全体の0.12~0.55%(2021年度時点)。住宅ローンを払えない人は自宅が競売にかけられ、退去させられます。
返済できない時の対処法としては、「一般売却」「任意売却」「競売」「金融機関への相談」「住宅ローンの借り換え」「生活費の見直し」の6つが挙げられます。返済できないからといって「借り入れ」「夜逃げ」「自己判断」をしないように注意しましょう。
ミライエでは「一般売却」や「任意売却」だけでなく、他社では難しい「競売にかけられた自宅のリースバック」にも対応しています。住宅ローンが返済できずお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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住宅ローンでお困りの方へお伝えしたいこと
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