【正直不動産】フラット35|ローン返済できないとき任意売却を勧める理由
- 2024.01.25
- お役立ち記事
住宅を購入する際、フラット35を利用する方は少なくありません。2024年1月からNHKで山下智久さん主演のドラマ『正直不動産2』が放送されていますが、フラット35は、このドラマの原作漫画の題材にもなっています(なお、NHKドラマ『正直不動産2』では、第5回「善意の代償」で取り上げられています)。
とはいえ、「フラット35についてよく知らない」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、フラット35について解説します。本コラムでは、フラット35のメリット・デメリットだけでなく、住宅ローンが返済できないとき任意売却を勧める理由も紹介しています。返済にお困りの方は、ぜひご覧ください。
【正直不動産】第63~64話「フラット35」のあらすじ
登坂不動産のエース営業マン永瀬財地(ながせさいち)は、ある日の商談で、若村桃花(わかむらももか)と偶然にも再会します。彼女は中学の時のクラスメイトで、夫の若村直(わかむらすなお)と新居探しに来ていました。
夫妻は当初、フラット35の利用を検討していましたが、結局は一般の住宅ローンを組むことに。そして、その1か月後、西国分寺の中古マンションを購入。
しかし、これを聞きつけたミネルヴァ不動産の神木涼真(かみきりょうま)が直に近づき、フラット35を利用して不動産投資をしないかと迫ります。直は突然の提案に困惑しますが、結局、神木の巧妙な口車に乗せられ投資用マンションを購入してしまいます。
その4か月半後、「すぐに入居者が見つかると言われて購入した投資用マンションが、2カ月半空き家でローンの支払いに困っている」と直から相談を受けた永瀬は、すぐさまミネルヴァ不動産へ乗り込み、宿敵・神木と直接対決することになるのですが…
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フラット35とは?
フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関の提携による全期間固定金利(月々の返済額と総返済額が完済するまでずっと変わらない固定金利)の住宅ローンです。
主に新築を建てる人やリフォームする人、他の金融機関から借り換えする人などが利用します。なお、『正直不動産』のように、投資目的でのマンション購入にはフラット35を利用できませんのでご注意ください。
このフラット35は、100万円から最大8,000万円まで借りられます。返済期間は最短15年・最長35年です。一般の住宅ローンとは以下の点で異なります。
- 保証人・保証料が要らない
- 繰り上げ返済手数料がかからない
- 団体信用生命保険への加入は任意
(加入できなかった人でも利用でき、健康状態に不安のある方でも借り入れ可能)
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フラット35のメリット
フラット35には以下のようなメリットがあります。
収入や職業に関係なく借りやすい
フラット35は原則70歳未満でなおかつ以下の年収の条件も満たしている方であれば、審査に通りやすいとされます。
- 年収400万円未満の場合:年収に占める年間の返済額が30%以下であること
- 年収400万円以上の場合:年収に占める年間の返済額が35%以下であること
なぜなら、一般の住宅ローンとは異なり、その人が貸すだけの信用に値するか判断する際、「どんな人が借りるか」よりも「どんな物件で借りるか」を重視するからです。収入の多くない方、正社員ではない方でも借りられるのは、このためです。
固定金利だから返済計画が立てやすい
変動金利や固定期間選択型(途中で変動金利に変えられる固定金利)だと月によって返済額が変わりますが、フラット35は全期間固定金利であるため、日銀の長期金利と連動している固定金利が変動したとしても返済額が変わりません。返済計画が立てやすい点はフラット35の魅力です。
フラット35のデメリット
フラット35には以下のようなデメリットもあります。
一般の住宅ローンよりも金利が高め
フラット35は一般の住宅ローンよりも金利が高めです。ここではみずほ銀行を例にして、どれくらい高いかを見てみましょう。フラット35とそれ以外の住宅ローンの金利は以下の表の通りです。
住宅ローンの種類 | 金利(%) |
---|---|
みずほ銀行(変動金利※1) | 0.375~0.675 |
みずほ銀行(5年固定※1) | 0.95~1.25 |
みずほ銀行(10年固定※1) | 1.35~1.65 |
みずほ銀行のフラット35(35年固定※2) | 2.060 |
※1 ネット手続きによりローン取扱手数料型(保証料を前払いしない方式)を申し込む場合
※2 融資率が9割以下で手数料定額型を選択した場合。割引プラン適用後の金利は1.96~1.98%。
出典1)みずほ銀行 住宅ローンの金利と諸費用
出典2)フラット35 みずほ銀行 商品概要(詳細)
さらにフラット35は、借入額が住宅価格の9割を超えると、金利が高くなります。実際、融資率が9割以下のとき2.060%ですが、9割超のとき2.200%です(2024年1月時点)。
フラット35のご利用を検討されている方は、借入額が9割を超えた場合、総返済額がいくらに達するか事前にシミュレーションしておきましょう。
物件審査に通る必要がある
フラット35を借りるには、人物の審査(借りる人の年齢・年収など)だけでなく、当然ながら物件審査にも通る必要があります。物件審査でみられるのは、主に以下の項目です。
- 住宅支援機構が定めた技術基準に適合していること
- 一戸建て等の場合、住宅の床面積が70㎡以上であること
- マンション等の場合、住宅の床面積が30㎡以上であること
上記の要件を満たしている住宅は借り入れ対象となります。
住宅ローンが返済できないとき任意売却を勧める4つの理由
任意売却は、フラット35を提供する住宅金融支援機構が勧めている、住宅ローンが返済できない時に有効な方法です。任意売却を勧める理由は大きく4つあります。
出典)フラット35 融資物件の任意売却(ご返済の継続が困難となった場合)
1. 売却代金を借金の返済に充てられる
任意売却をすると売却代金を得られますが、その売却代金で住宅ローンを返済できます。その際、売却代金が競売よりも高いことがほとんどなので、競売で売られるよりも多く残債額を減らせるでしょう。フラット35をはじめとする住宅ローンや借金を減らしたい方は、任意売却をご検討ください。
2. 控除を受け、遅延損害金を減額できる場合がある
フラット35で組んだ住宅ローンを約3カ月滞納すると、住宅金融支援機構から「任意売却パンフレット」という書類が送られてきますが、利用者はこの書類が定める手続きに協力すれば、以下のような形で返済負担を軽減できる場合があります。
- 不動産仲介手数料や抹消登記費用などを控除できる
- 延滞損害金減額の相談に応じてもらえる
3. 引っ越す場合、競売よりも退去後の生活設計が立てやすい
フラット35で組んだ住宅ローンを滞納してしまった方の中には、任意売却で競売を回避し残債を減らした後、住み続けずに引っ越す(退去する)方もいることでしょう。
競売は裁判所によって強制的に売りに出され退去させられますが、任意売却はある程度自分の好きなタイミングで売る時期・退去する時期を決められます(ただし、タイムリミットである競売開札日までには買い手を見つける必要がある)。
そういった意味で、任意売却は競売よりも自宅の引き渡し時期についての調整がしやすい売却方法だといえるでしょう。
4. リースバックや買戻しで住み続けられる
今まで住んでいた家に任意売却後も住み続けたい方は、任意売却のリースバックをしましょう。リースバックして物件の買主と賃貸契約を結べれば、引っ越すことなくそのまま住み続けられます。その際、賃貸で住み続ける方の中で、「ゆくゆくは所有権を取り戻して再び自分のものしたい」と考える方もいるでしょう。
そういった方は買戻しを併せてご検討ください。買戻し特約を結んでおくことで、一度売った物件を再購入できます。
関連記事:【正直不動産】任意売却|住宅ローン滞納後に競売を回避できる方法
まとめ
フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関の提携による全期間固定金利の住宅ローンです。一般の住宅ローンよりも借りやすく返済計画が立てやすいものの、金利が高めに設定されています。ご利用される方は注意しましょう。
ミライエは任意売却を取り扱う不動産会社として、累計3,000件以上、住宅ローン返済にお困りの方の任意売却をお手伝いさせていただきました。任意売却による競売回避はさることながら、リースバックや買戻しで住み続けられた事例もございます。
「フラット35をはじめとする住宅ローンの返済に困っている」「自宅が競売になってしまったが、住み続けたい」という方は、お気軽にお問い合わせください。電話・メール・LINEにて年中無休でご相談を受け付けております。
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